育児休暇で子育てを楽しむ

働きやすいスウェーデンと言われるわけは、育児休暇、子供の看護休暇、病気休暇、夏季休暇にある。

Photo by Jessica Rockowitz on Unsplash スウェーデンで働いていて何が一番いいかと聞かれたら、休みの取りやすさとその長さです。子供が風邪を引いたら休む、自分が風邪を引いたら休む。仕事でストレスが溜まったら、精神的におかしくなる前に休む、というのはスウェーデンで働く人にとって当たり前にある権利だと感じます。子供を持つ同僚が何人かいる場合は、私自身も遠慮せず休める、という雰囲気があります。 取れる休みは大きく分けて四つあります。 法律で最短25日と決められている有給休暇 日本で働いていた時に体調が悪くなってやむを得ず休むことがありました。その時私は当たり前のように有給休暇を使って休みをとっていた記憶があります。スウェーデン人にとって有給休暇は聖域。体調の悪い時にそれを使うなんて信じられないという感じです。有給休暇はしっかり休んで、休みを楽しむために使う。体調が悪かったら病気休暇を取らないと勿体無い、と考えているようです。 病気になったら休む - 病気休暇 病気になったら休む。当たり前と言えば当たり前のことですが、少々無理をするのが当たり前な日本人にとっては病気になっても休みづらい気がします。体調が悪いから休む、という一言、頭痛があるから休憩する、というようなことは普段から同僚たちから聞かれます。ただし、コロナ以降はリモートしやすくなったせいで少々の風邪であればリモートで働く同僚も増えました。 病気休暇の場合、病気になった1日目はお金は支給されませんが2日目から2週間は働いている会社から、それ以降は医者が書いた証明書があれば国からもらっていた給料の80%が30日から90日間支給され、その間にリハビリや面談をするという制度になっているようです。 私が働いていた会社で実際に病気休暇をとっていた人は何人かいました。人間関係や仕事量の多さからくるストレスでした。驚いたことに病気休暇の間にニューヨークに遊びに行って元気に復帰していました。それもありなんですね。 しっかり取るのが当たり前の育児休暇  出産後、状況によっては出産前にも取れる育児休暇は、子供1人最大480日間取ることができます。そのうちの390日間は給料の80%、残りの90日間は一日180クローナが支給されます。この480日間は夫婦一人一人に240日ずつ分配されて配分されます。必要な場合は父親の日数を母親に渡したり、母親の日数を父親に渡したりして、職場と相談しながら何日休むのかを決めます。しっかり休む、育児を楽しむことは当たり前という考え方で、半年から1年間休むケースが多いのではないかな、と思います。この育児休暇は子供が12歳になるまで使うことができるので一度に使わずに長めの夏季休暇をとったり、学校が休みに入った時に使うこともできます。ただし、子供が4歳になった時点で最大96日間しか保管できないので残りの日数は使わなければ消滅してしまいます。 子供の体調が悪くなったら看護休暇 今日は子供の体調が悪く家にいるので休みます、というのは特に寒い季節になると当たり前に聞かれます。リモート生活になってからは少々無理して仕事しながら看護する、という人も増えましたが、権利としてしっかりあるので私は夫と分担しながら取るようにしています。…
work from home

完全リモートワークになった フロントエンドディベロッパーの1日

Photo by Nelly Antoniadou on Unsplash 現在はコロナのため、100%リモートで自宅からオンラインで働いています。会社によってはもう一年半くらい完全リモートという会社もあるようです。 私の最近の1日を簡単に紹介したいと思います。朝5:30から6:00に起床。6:30に会社のPCにVPNでログインして今日一日何をするかざっくり考える。7:00頃から朝食8:30から仕事再開9:00から9:20にオンラインで朝のスタンドアップミーティング(朝礼みたいなもの)私のチームはディベロッパー4人、UX(デザイナー)2人、プロダクトオーナー、テスターの8人です。一人ひとりが順番に1分以内で昨日やったこと、今日やることを話して、何か他の人と議論する必要があれば、このミーティングの後、残ってもらって話をする。私の場合、フロントエンドなのでUXの人の意見が必要な時があって例えば今朝は、もらったデザインが他のページのデザインと合わないけどこのままいくのか、聞きました。ミーティングが終わったら、それぞれがやる仕事をします。仕事はタスク管理ツールを使って管理していて、自分がやりたいタスクをTo Do から In Progress に移動させてから開始します。何か分からないこと、聞きたいことがあったら、基本チャットツールで質問し合います。会社によって違いますが、スラック、スカイプ、ロケットチャット、Microsoft Teamsなどなど。チャットだと話しにくい内容、複雑なことの場合はスカイプや電話で話します。チーム外の人に質問があったりする場合は基本メールを使います。日によって30分や一時間、ミーティングが入ります。自分にとって重要だと思えば参加、私の場合、バックエンドの内容で、参加しても意味がわからなさそうな場合は参加せず、後で簡単に説明してもらったりします。一週間に一回か二回、休憩用ミーティングがあって、仕事と関係ない話をしてみんなで休憩する、という時間があります。好きな時間にお昼ご飯をとって、天気の良い日は家の周りを10分くらい散歩。家に戻ってきて、さっきの仕事の続きをして夕方5時頃に仕事終了です。リモートになってだいぶ楽になりました。私の住んでいるところが郊外なのでいつも出勤に片道1時間以上かかっていました。朝は4時半に起き、バスと電車を乗り継いで会社に行っていました。インターネットの接続が良ければ電車の中でも仕事ができます。基本、部下を信頼する上司に恵まれてきたので、管理されることもなく、8時間仕事をしていればいつ始めてもいいし、朝早くに仕事しても、夜遅くまで仕事してもいい。なんと言っても自由度が高いのがこの仕事の魅力です。 ただし完全リモートならでは、の欠点もあるかな、と最近思います。リモート前は同僚とちょっとした雑談をする機会がありました。朝の挨拶の時、ミーティングの会議室まで行く時、お昼ご飯を一緒に食べる時。週末何したの?とかあの仕事はどうなった?とかあれがちょっとわからないんだけど?とか。会議や朝の短い時間に少しだけ交わす会話の中から会社やチームの働き方、同僚の人となりを知れたんです。それからオンラインで議論する時、Aさんが意見を言って、Bさんが反論する。CさんがAさんの意見に賛成、というと、会話がそれで終了、というようななんだか煮え切らない状態で終わってしまうことが多いなあと思うんです。私のチームはオンライン会議で顔を見せたがらない人が多いせいもあるかと思いますが。あと、オンラインの会議は会話がかぶると本当に聴きづらくなるので会話が一方通行になりがちです。 煮えきらなかったと思った時には会議の後、個別でチャットでメッセージを送るとか、オンライン会議でも2分か3分早めにログインして、早めに来た人とちょっと世間話するとか、私の対策は今のところそんな感じです。